転職サイトと転職エージェントについて
まずはじめに「転職サイト」と「転職エージェント」の違いについてご紹介します。
転職サイトとは
転職サイトは好きな求人を自分で探して、応募から面接まで進めていく転職サービスです。リクナビNEXTやビズリーチ、dodaなどが転職サイトにあたります。
転職活動において転職サイトを使うメリットは「自分で好きな求人を探せること」です。大量の求人から自分が興味ある求人を探して応募することができます。
一方で、デメリットとして、転職サイトからの応募者に対しては、企業側が学歴フィルターや会社名、転職回数などのフィルターを設定しているケースがあることです。
自己応募で好きな求人に応募するには良いですが、書類選考の通過率を高めるために転職エージェントを併用するのがおすすめです。
転職エージェントとは
転職エージェントは、キャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーが、自分に合った求人を送ってくれる転職サービスです。リクルートエージェントやマイナビエージェント、JACリクルートメントなどが転職エージェントにあたります。
自分で求人を探す転職サイトとは違って、おすすめの求人紹介や応募書類の準備、面接対策、推薦分や入社までのフォローをしてくれるので、効率的に転職活動ができます。
転職サイトからの応募も良いですが、個人的には、転職サイトと転職エージェントの両方を活用して、推薦文などをつけてもらった方が、書類選考を通過する企業のレベルやオファー年収は高くなりました。
転職サイトと転職エージェントのおすすめ活用方法
私の経験上、転職活動では気になる求人を“転職サイト”で見つけて、“転職エージェント”経由で応募する、という方法がおすすめです。
具体的には、下記の手順で行動します。
【転職サイトと転職エージェントを使った応募方法】
1. 転職サイトに登録する
2. 転職サイトで求人情報を検索する
3. 気になった求人を転職エージェントに伝える
4. 転職エージェントから推薦状付きで応募する
この方法は、転職回数の多い方や、職歴が短い方、知名度の低い会社から転職する人におすすめです。
転職サイトに掲載されている求人は、転職サイトからの応募者に対して、学歴フィルターや会社名、転職回数などのフィルターを設けていることがあります。
そのため、転職サイトからの応募だけでは機械的に落とされてしまうことがあります。
転職サイトで応募しただけでは落ちてしまう可能性もあるので、転職エージェントも合わせて利用することで書類選考の通過率を上げる方法がおすすめです。
気になる求人があるときは、転職サイトから応募するだけなく、転職エージェントも併用して利用すると良いです。
最もおすすめな転職サイトと転職エージェント
おすすめ転職サイトと転職エージェントをご紹介します。
リクルートエージェント
おすすめ度:★★★★★
【公式サイト】https://www.r-agent.com
『リクルートエージェント』は4回の転職で毎回利用しました。私は実際に転職エージェントと面談し、内定に繋げてもらった経験もあります。
初めての転職でも、2回目以降の転職でも、毎回役に立った転職エージェントでした。転職サイトの『リクナビNEXT』を使うよりもおすすめです。
システム的に送られてくる求人のレコメンド精度はイマイチでしたが、それ以外はとても使いやすいので登録しておいた方がいいです。求人検索においては、転職サイトの『リクナビNEXT』との連携も便利でした。
doda
おすすめ度:★★★★★
【公式サイト】https://doda.jp
転職サイトの『doda』は求人の量と質ともに満足度の高い転職サイトでした。転職サイトだけでなく、転職エージェント機能もあるため、転職サイトdodaで求人を探して、転職エージェントから応募するのがおすすめです。
中でも転職サイトの中にある「転職人気企業ランキング」は参考になるので一見の価値ありです。
dodaの転職エージェントは、希望した求人をちゃんと提案してくれましたが、企業担当と求職者の面談担当が分かれいるため、企業情報は少し薄い感じがありました。
とはいえ、大手とあって大きな不満は無く、転職サイト、転職エージェントともに利用価値は高かったので登録しておいて損はないです。
マイナビ転職
おすすめ度:★★★★★
【公式サイト】https://tenshoku.mynavi.jp
『マイナビ転職』は未経験でも応募できる求人が多く、社歴が浅い状態でも役立ちました。
僕は20代で地方ホームセンターに勤めていたときに利用しましたが、他社の転職サイトには掲載されていない穴場的な求人が結構あり、非常に便利でした。
ほかの転職サイトと違って地方にも支社があるため、地元の求人にも強いです。地方での転職活動には特にマイナビ転職が便利でした。
転職活動をする上では登録しておいて損のないおすすめ転職サイトです。
ビズリーチ
おすすめ度:★★★★★
【公式サイト】https://www.bizreach.jp
『ビズリーチ』は転職サイトの中で最も利用しました。
登録時の年収が400万円くらいのときはあまりスカウトが来ませんでしたが、年収が500万円を超えたあたりから「面談確約スカウト」が届くようになりました。
※中の人に聞いたところ、ビズリーチはハイクラス向け転職サイトとあって、年収500万円以上の転職者がターゲットのようです。
登録するだけで企業や転職エージェントからスカウトが届きますが、企業よりも転職エージェントからのスカウトが多い点が気になりました。とはいえ、ほかの転職サイトより質の高いスカウトが届きました。
企業のレベルはもちろん、求人の質なども他の転職サイトに比べて高めなので、転職サイトと転職エージェントの両方に使えます。
使って良かったおすすめ転職エージェント
今回は「求人件数が多い」「面談の対応レベルが高い」「書類選考の通過率が高い」という3つの条件を満たす転職エージェントをご紹介します。
転職エージェントは、各エージェントごとに持っている求人が異なるため、複数登録しておくのがおすすめです。
マイナビエージェント
おすすめ度:★★★★・
【公式サイト】https://mynavi-agent.jp
キャリアが浅くても徹底してフォローしてくれたのが『マイナビエージェント』。在籍年数が浅い状態でも、しっかり対応してくれました。
転職サイト「マイナビ転職」の転職エージェント版で、意外と良い求人が眠ってました。経験年数が少なくても結構頑張って書類を通してくれたので、普通に使えました。
求人は中小やベンチャーが多めです。他のエージェントに比べてレスが早く、サポート熱心な印象がありました(職務経歴書や履歴書について丁寧なアドバイスをくれました)。
初めての転職や、書類の書き方、面接が不安な人におすすめな転職エージェントです。転職サイトである「マイナビ転職」も見ておくと良いです。
JACリクルートメント
おすすめ度:★★★★★
【公式サイト】http://www.jac-recruitment.jp
『 JACリクルートメント』は年収500万のときに利用し、役職と年収アップ(150万UP)に繋げてくれました。
求人は転職サイトの「ビズリーチ」と同様、外資系や日系大手が多いので、キャリアアップや年収アップ、ハイクラス求人を求める人に向いている転職エージェントです。
特定の企業においては、他社の転職エージェントよりも圧倒的に通過率が高く、年収交渉も強かったです。企業ごとに担当が付くので、企業情報を詳細に知れたの点に安心感がありました。
パソナキャリア
おすすめ度:★★★★★
【公式サイト】http://www.pasonacareer.jp
『パソナキャリア』は、ほかの転職エージェントに比べて幅広く求人を提案してくれました。
自分で転職サイトを使って求人を探すより楽に見つけることができます。
本当に数多く求人を提案してくれるので、転職市場の動向を知りたい人や、色々な求人を幅広く見た上で判断したい人におすすめです。
転職エージェントではありますが、求人情報の収集先としては転職サイトよりも便利です。登録して求人をもらうだけでも価値のある転職エージェントでした。
type転職エージェント
おすすめ度:★★★★・
【公式サイト】https://shoukai.type.jp
大手企業とのパイプが強かったのが『type転職エージェント』。パイプが強い企業においては、書類選考や年収交渉をかなり頑張ってくれました。
都内の企業の求人に強いですが、地方の求人には弱いです。地方で転職するなら「リクルートエージェント」や「doda」などの大手転職サイト、転職エージェントを使った方が良いです。
type転職エージェントは過去の面接で聞かれたことや、見ている点などを細かく教えてもらえたので、個人的には結構信頼をおける転職エージェントでした。
※余談ですが、ワークポート、en転職は転職回数が3回を超えたあたりで登録ができませんでした…。
よく使ったおすすめ転職サイト
おすすめな転職サイトは「求人数が多い」「手軽に使える」「ほかには無い求人がある」という基準で選びました。
転職サイトは「非公開求人」をメインに見るのがおすすめです。
※転職サイトは数多くありますが、全部使うと「会員登録がめんどくさい上に求人の被りが多く、DMも大量に来るので、下記の転職サイトに登録するだけで充分でした。
キャリトレ
おすすめ度:★★★★・
【公式サイト】https://www.careertrek.com
すぐに登録できると評判の転職サイト『キャリトレ』。自分の希望条件や職務経歴を細かく入れなくても自分にあったおすすめ求人をレコメンドしてくれます。
「20代で未経験可」の求人も多くあり、「今すぐ転職したい」というより「何かいい仕事があったら見たい」という感じでも使える転職サイトだったので、20代は登録しておいて損ないです。
求人はベンチャーが中心ですが、たまに外資系企業などもありました。求人の質は高いですが、ハイクラスな求人を求める人は転職サイトの「ビズリーチ」を使うのがおすすめです。
リクナビNEXT
おすすめ度:★★★・・
【公式サイト】https://next.rikunabi.com
転職サイトの『リクナビNEXT』には「履歴書」と「職務経歴書」を無料で作成できるツールがあります。リクナビNEXTは転職サイトと違って経歴書に転職サイトのロゴが入らないのでおすすめです。ワードとエクセルへ出力できるので、とても重宝します。
最大手の転職サイトとあって、新着求人数は毎週1,000件を超えてくるので、正直見きれません…。あまりにも求人数が多いので私は「スカウト機能」を利用してました。
DMで非公開求人のスカウトを受け取り、リクナビNEXTのサイト上で「人気求人ランキング」を見ると良いです。求人の数が多いだけあって、稀に良い求人を発見できます。
Green
おすすめ度:★★★★・
【公式サイト】https://www.green-japan.com/
IT業界に転職したい人は登録必須の転職サイトが『Green』。IT業界に特化した営業やエンジニアの求人に強かったです。採用に積極的な企業が使っているためか、気になるボタンを押した後、すぐにリアクションがありました。
転職サイト内における企業とのメールのやりとりも、用意されたテンプレで対応できるので便利でした。オファーの辞退などもやりやすいです。アプリがあるのでダウンロードしておくと良いです。
年代別におすすめな転職サイトと転職エージェント
総合的におすすめな転職サイトと転職エージェントをご紹介しましたが、私が20代から30代の転職活動において利用したサービスを年代別にまとめました。
20代向け
20代での転職は職歴が浅いため、転職サイトだけでなく、転職エージェントも活用して効率的に進めるのが良いです。転職サイトで求人を見つけて、直接応募するのではなく、転職エージェントに推薦してもらう方法を使ってみてください。
私は20代で3回転職をしていますが、そのときに利用した転職サイトと転職エージェントをご紹介します。
30代向け
30代の転職はこれまでの経験(業務)内容、ポジション、年収、転職経験回数が重視されます。また、年収650万円台の30代は人材業界では「ハイクラス」と呼ばれて転職エージェントの対応も変わってきます。
中でも年収650万円以上であれば、リクナビNEXTなどの転職サイトは使わず、転職エージェントをメインに利用するのがおすすめです。私が実際に30代で利用した転職サイトと転職エージェントをご紹介します。
女性向け
過去には人材会社やリクルートキャリアに在籍し、女性の中途採用を担当した時期もありました。今回は僕自身の人材業界経験から「女性の転職に役立つ転職サイトと転職エージェント」についてご紹介します。
ベンチャー転職向け
私は、20代後半から30代前半までに2社のベンチャーに在籍していました。1社は5名のスタートアップ、もう1社は現在在籍している20名のベンチャー企業です。
いずれも転職エージェント経由で入社しています。そのときに使った転職サイトと転職エージェントをご紹介します。
第二新卒向け
第二新卒に強い転職サイトで求人を出している企業は、転職サイトからの応募者に対して、学歴フィルターや会社名、転職回数などのフィルターを設けていることがあるため、転職サイトの応募では機械的に落とされてしまうことがあります。
そのため、転職エージェントをメインに利用していました。実際に役立った転職サイトと転職エージェントをご紹介します。
転職サイトと転職エージェントの求人と合わせて見るべきサイト
転職サイトと転職エージェントの情報だけでは「どんな人が働いているのか」「給与はどうなのか」「仕事環境は?」などの情報が不足します。不足したまま転職するのは危険なので、出来る限り情報収集することをおすすめします。
私が参考としているのが「その企業で働いている人の口コミ」や「自分の市場価値(年収)」です。
下記サイトがおすすめなので、転職サイトや転職エージェントの情報と合わせて見ておくのがおすすめです。
ミイダス
【公式サイト】https://miidas.jp
現時点で自分にどれくらい市場価値(年収)があるのか『ミイダス』で調べることが出来ます。いくつかの質問に答えるだけで、自分の年収や紹介される求人のレベルがわかります。
僕は転職時に参考程度に使っています。転職において提示されるオファー金額の妥当性や、どれくらいの年収で転職するべきかというラインの参考になるためやってみて損はないです。実際に企業からのオファーも届きます。
転職におけるオファー年収は、転職活動時の年収交渉において重要なので、しっかりと把握しておくと良いです。
転職会議
【公式サイト】https://jobtalk.jp
『転職会議』は「5ch化してる」なんて言われたりもしてますが、結構参考になります。転職サイトに掲載されている企業のほとんどが網羅されているため、転職先を検索してコメントを見ておくと良いです。
僕は年収と退職理由を中心に見ています。転職サイトで募集されている正社員のコメントだけでなく、派遣社員や契約社員の口コミもあるので、情報を幅広く見ることができます。
OpenWork(旧Vorkers)
【公式サイト】https://www.vorkers.com
個人的に社員の口コミで信憑性が高いと思っているのが『OpenWork(旧Vorkers)』。組織風土や給与などについて詳しく書かれており、直近の書き込みも多いのでとても参考になります。転職サイトの求人と合わせて見ると良いです。
転職サイトに掲載されている年収だけではリアリティがないので、私はOpenWorkで年収と社風を必ず参考にしています。行きたい企業で同士を比較したり、この情報を基に転職エージェントに内情を聞いてみるのがおすすめです。
転職人気企業ランキング
転職サイト『doda』のサイト内にある『 転職人気企業ランキング』は最近人気が出てきたようで、更新頻度も増えたため一見の価値あり。
今の転職者にはどの企業が人気なのか、今出ている人気求人は何かなどがわかります。
大手転職サイトに掲載されているランキングなので、人気企業が中心ですが、自分の知らない企業や求人もあったりするので、登録しておくと良いです。掲載されている転職サイトのdodaから応募することができます。
転職サイトと転職エージェントを使う“メリット”
「転職サイトや転職エージェントよりも、企業のHPから直接応募したほうが受かりやすい」という話を目にしますが、私の経験上、企業HPからの直接応募であっても、転職サイトや転職エージェントでも「採用されるかどうか」は経歴の中身次第なので、通過率は変わらなかったです。
むしろ、私の転職経験の中では転職サイトと転職エージェントの両方を活用した方が書類の通過率は上がりました(企業HPの応募は返事が遅かったり、募集が終わっていたりすることが多かったです)。
余談ですが、転職エージェントは、転職者の入社が決まって初めて売上になる「成果報酬型」のビジネスで成り立っています。報酬の相場は転職者のオファー年収の30%〜40%程度。年収が高ければ高いほど、彼らの売上は高くなります。
転職エージェントは、求職者が転職しないと売上にならないため、様々な見せ方やトークで企業や求人を紹介し、入社を薦めてきます。
もちろん、良い求人もありますが、中には彼らが売り上げのためにこちらの志望とは違う求人を薦めてくることもあるので、注意が必要です。
とはいえ、求職者としては転職エージェントを「どう使うか?」を考えることが大切です。少なくとも、年収交渉は自分で交渉するより転職エージェントに任せたほうが上がりやすいです。
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